ギリシャ債務問題は片付いたのか、

最近ギリシャ問題が既に解決されたかのように静かでそれにともない、イタリア、スペインなどの問題も一旦は落ち着いたかのように新聞等では見受けられます。

ユーロも一時の90円を割るのではないか、という段階から買い戻され、110円をつけてきております。



ギリシャの当面のデフォルトは回避されたと関係者はとりあえず落ち着いているようですが、では実は何をしたかというと、ECBがとにかく無尽蔵にユーロを刷りまくることを決めたことと、ギリシャの債務は一律50%超カットするということを決めたこと。
事前申請型倒産であり現実的にパーにはならなかったものの倒産と同じなのです。
それを完全にデフォルトしなかったからと言って倒産は回避されたと世間は感じているのでしたらとんでもない間違いです。
はっきりいってこれはデフォルトなのです。

返せませんと宣言してから、配当割合を決めるか、最初に配当割合を決めてから踏み倒すかの順序の違いだけです。


問題はなぜECBもギリシャ債務の集団行動条項(簡単に言えば倒産した会社の債権者会議などで債務を一律何%で返します。債務者は例外なく平等に配当します。みたいなもの、ECBは当局だけは例外扱いし100%返済するようEU内の会議で主張していた。今回折れたわけだが)を受け入れたのかを考えてみると、ECBのもつギリシャ債権をうまくEFSF債にすり替えたためです。
つまりECBは自分のところの損失をうまくEFSF債に投資した投資家にその損失が回るよう仕組んだだけのことです。


そうです。数か月前、日本がEFSF債を買わされているとこのブログでも書きましたが、ECBはうまくその損失を日本などに振りかえることが出来たのです。

日本はここでもババを引かされてしまっているのです。
皆さんはこの問題がなんとかECB内(ヨーロッパ)で解決されたんだと感じておられたのでしょうか、
とんでもない、この負担も日本が大半を背負っているのです。


そして今はなんとか落ち着いているかもしれませんが、必ずやまたここ危機は再燃するでしょう。

その時のイタリアやスペイン、アイルランドなどの債務もEFSF債で救うため、日本がそれを買わされる羽目になるのでしょうか、


どう感じておられるでしょう、