物価2%アップ目標

昨日の日銀の金融政策決定会合で政府と日銀が共同で物価目標2%アップを決めた。


物価を先に上げようというのである。


物価を上げれば、企業の業績が回復し経済が活性化し景気が良くなるという考えだ。
はっきり言ってそんなの絶対無理だ。物価を上げても我々の給料が上がるのは、どんなに素早い会社で業績が良い会社でも決算数字が出るのに一年かかるのだから給料が上がるのは一年後だ。
慎重な会社なら2〜3年は様子をみるだろう。
石橋を叩いて渡る会社なら5年はかかる。
それまでじっと物価だけ上がって我慢しなければいけないわけだ。
今のご時世、5年もたてば世の中の流行も常識も通信手段までも変わっている。
その間、じっと物価が上がっていくのを指をくわえて見ていなければいけないというわけだ。


その間の塗炭の苦しみをみんなで味わいましょうと言っているに等しい。
企業は物価が上がって少々業績が良くなっても、いや、かなり業績が改善しても、従業員の給料は絶対上げないだろう。
それがこの20年のデフレで企業が学んだ唯一の教訓であるのだから間違いない。
物価目標2%の前に、給料の2%アップ、年金の2%アップ、生活保護費の2%アップ、ではないのか、そのあとに物価を2%アップではないのか?
順序が逆である。
そして今日の新聞を見ているとやっていることがまるで逆である。


お店をやっているときにこれは痛感しているが、普通お店に並べる商品は掛けでまとめて購入するから支払は早くて1か月後、普通、締日を決めて翌月払いで2か月後。だから店頭に並べてすぐ売れれば、先にどんどんお金が入ってくる。資金繰りが楽なのである。
しかし、現金仕入れで掛け売りをしていると、現金化するのに早くて翌月締日、まとまったお客さんで手形などもらおうものなら4か月、5か月後になるのは当たり前だ。
つまり資金繰りが苦しい。


政府は我々に、先に支払えと言ってきた。
資金繰りが苦しくなるのは目に見えて明らかになる。つまりもっと景気は悪化するのだ。

愚か極まりない。



金融なんて緩和したって我々のところまでは降りてこない。むしろ締め付けられて、はがされる。
企業にも貸し出しが今やりにくいので結局資金は銀行で止まる。
そうすると銀行は運用先がないから国債を買わざるをえない。
なんてことはない国がどんどん借金する仕組みを一つも変えていないわけである。
なんか美辞麗句を並べて国民を助けているようで、その実態はもっと国債を銀行が買いやすいようにしているだけである。






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