欧州から日本を見る

ギリシャなどの欧州の債務危機が騒がれている国では、今日本が不思議がられ、また羨ましがられている。


なぜか、


たとえば国家として破綻確実なギリシャの対GDP債務比率は100%程度、イタリアで120%程度、スペインなどは最近の統計でも80%までいってないと思われる。
翻って我が国日本では200%を裕に超えている。

そこで欧州各国からしてみれば、なぜ日本が平穏無事で、暴動などが一切ないのか、ということである。
なぜ債務危機で国が傾かないのか、なぜそんなに借金して平気なのか、ということのようだ。

逆にこれらの国からは、日本は米国に守られていてずるい、という評判がたっているようだ。
現地の新聞ではやたらこの辺を強調しているらしい。

私も欧州サイドにたって日本を俯瞰すればそう感じざるを得ない。
事実、当の日本人である我々がなぜ日本がこれだけ借金して何もおきないのか、なぜ日本国債の価格は暴落することなく、むしろ買われているのかと感じている。

欧州はまとまってEUを形成しているからこそその規模は大きく、破綻したら世界が崩壊するが、一つ一つの国家でみればまだなんとかなるのかもしれない。


ところがだ、破綻したらもうどこも救えるところがなく、世界が確実に金融大恐慌に陥る規模の単独国家が二つある。
それが米国と日本だ。

本当は米国の方が対外的にも債務は巨額で破綻しているのだが、そこは確実にその矛先を日本にすり替える。米国から先に手を挙げるようなことは絶対にない。


つまりストーリーは決まっているのだ。
今年はEU で破綻危機を発生させ問題のきっかけを作り、最後は日本にすべてを押し付けて米国はこの危機をなんなく乗り切るだろう。
そうこの危機を作ったのは、欧州や、日本であるとして、

そして新しい通貨を発行して、旧ドルは新通貨との交換比率を国外にあるドルに対して、1/3〜1/4程度にして乗り切るだろう。というのが最近の見方のようだ。


つまり何をやってもストーリーは最初から決まっているのだ。今いろいろ新聞で世間を騒がせているのはすべて、芝居、茶番、世間体というわけで、細かいことを追って行っても意味がない。


お先にはとんでもないからくりが用意されているのだ。


だから今、ドルを買おう、というのも全く意味がないように見える。
今、一般家庭の主婦までもが外貨預金に興味を持ち、民間銀行でもそのような商品が出回っている。
1929年の世界大恐慌の時でもないが、あの時は、道端の靴磨きの兄ちゃんまでが株を買っていたという。
情報がそこまで知れ渡ったら、そのようになることは絶対にないのだ。


さて今回は?