最近の米国事情
最近の米国事情に関する本を読んだが、米国ではさらに富裕層と貧困層の差が開いているようである。
破綻する自治体もデトロイトをはじめ後を絶たず、全米の9割の自治体は5年以内に破綻するといわれている。
破綻した自治体デトロイトを例にとると、公共サービスがとことんまで削減される。ゴミの収集はなくなり、警察、消防もなくなり電燈も消されゴーストタウンと化す。挙句の果てに公共教育まで廃止され、学校が無くなっていく。
「ようこそ、全米一危険な町へ!」
2012年10月
メジャーリーグの試合で盛り上がるミシガン州デトロイト市のタイガース球場入り口ではこんなチラシが配られていた。
「注意、デトロイトには自己責任でお入りください。」
デトロイトは全米一暴力的な町です。
デトロイトは全米一殺人事件の多い町です。
デトロイトは市警は人手不足です。
人で不足のため12時間シフトで働かされ警官は疲労しています。
デトロイト市警の賃金は全米最低ですが、市はさらに一割カットしようとしています。
こんな感じである。
デトロイトは2000年から2010年の10年間に住民の四分の一が郊外や州外に逃げ出してしまった。
刑務所も閉鎖され町に刑期を終えていない囚人があふれ出し、恐怖のあまり住民が逃げ出しているのだ。
強盗にあって911(日本の110番)に電話しても警察が来るのは翌日であるという。
住宅ローンも払えず、仕事もなく、家族をかかえてどうしようもなくなった人が、保険金目当てに自宅に火を放つ。
デトロイト市はもはや積極的にゴーストタウン計画を実行する。電燈はつけない、つけても半分。壊れた施設は修理しない。
デトロイト市の借金は歳入の10倍の140億ドルに達している。
連邦政府ももはや関与しない。むしろ積極的にそうなることを放置している。
いわば町も富める町と、破綻する町に二極分化しているのだ。
すでに全米の半分近い自治体がそれに似たような状況であるという。
そしてマスコミは破綻する街は無視し、相変わらず派手な富裕層ばかりを相手にする。
日本も今の政策を進めれば必ずそうなる。
TPPなどと言っている場合ではないのだ。
TPPは必ず日本が米国化する。
もはや現在の状況は日米欧三極の破綻なのであり、既に恐慌に突入しているのである。
まさに形だけ取り繕っている状態である。
こんなのがいつまでもつのだろうか、
よく私は借金はしていない、健全だ。それが自慢であり誇りであるという人がいるが、それは違う。あなたは借金していなくともあなたがいる環境がその環境を維持するためとてつもない借金をしており、その環境で暮らす限り、その徴収から逃れることはできない。
今は表面化していないのでそれに気づかないだけである。
私も破綻間違いなしまで追い詰められた。
せめて家族のつながりだけは大切にしたいと思う。