こんなところにも負け組が

先日、私の自動車保険を更新した。

今散々、TV などで宣伝しているので前回決める時も徹底的に比較したが、また比較してみた。
私は既に20等級なので一般的な国産車なら車両保険を入れても3万円程度である。

ところがだ、私には免許取立てというわけでもないが息子がいて、彼の運転分まで入れると、宣伝しているほとんどの会社は保険料が一気に16万程度に跳ね上がる。
とんでもないのだ。


つまり若者が免許取って、自分で車を中古車でもいい、買って保険に入ろうとすると、その程度かかるってところだろう。

これでは仕事に就くことさえ大変な現代の若者に、車を持つことなどできないことを意味する。
逆に言えば、車を若者で自己所有しているのは、親が金を垂れ流すボンボンか、(これが実は最も恥ずかしいのだ)、 私がさんざん言っている一般人から富を搾取しているような会社に勤める者か、(働いている本人は高給が自分の実力だと思っている)、  無保険で乗る強者しかいないということになる。

つまりこの自動車保険だけを見てもその保険会社がどこを見て商品を作っているかがわかる。
保険会社からしてみれば、事故をしない人だけを集めてその人たちだけを対象に保険を作れば一番儲かる。すべて自分たちの懐に入るからだ。
もともと保険というシステムは広く一般を対象にし、母数を大きくしてその中の割合から弱者を救う考えのはずであった。
これでは弱者の負担がますます増え、上記の例では若者がどんどん社会からスポイルされていく循環に入ってしまっている。


つまり若者が元気が出ない社会を大手企業が率先して作っているのだ。

とことん矛盾しているのである。


これではますます日本は高齢者天国になっていく。
今の年金制度だってそのシステムが維持できないのと同じ仕組みだ。


最近テレビなどでしつこいほどよく見る保険などは中身は一見、新しいいい保険じゃないか、と思うかもしれないが、これも二極分化の象徴で、たとえ事故をおこさない慎重な人間でも若者というだけで社会の負け組ということになってしまうのである。


このような資本主義はやはり行き過ぎで、優しい社会を作るという観点からみると、もはや持続不可能な領域に入っていると言えるだろう。