TPPに重なる私の見通し

前任の菅首相から始まり、野田総理が民意をまとめあげないで勝手に参加表明したTPP(環太平洋パートナーシップ協定)ですが、先日このTPPの交渉過程を勉強していたら、なんかユーロ崩壊と重なって思えてきてしまいました。


TPPでは域内の関税を撤廃するだけでなく、サービス貿易、政府調達、競争、知的財産、人の移動等、例外なしの関税撤廃規定です。日本が参加すれば手厚く保護された日本の農林水産業の競争力が無くなるばかりではなく輸出国は輸入国の社会制度まで崩壊させます。


いま、米には778%の高率関税がかけられていますが、撤廃されれば米の価格は約1/8に下落します。10キロ4800円のお米は600円になるのです。
これでは魚沼産コシヒカリなどの超ブランド米を除いて日本の米農家は壊滅します。

豚なら生きていけるのは黒豚、三元豚金華豚くらいでしょうか、

TPPに参加すれば牛丼は50円まで値段が下げられるそうです。
これを幸せと感じるでしょうか、
毎日牛丼を食べて食費は一ヶ月家族4人で2万もあればお釣りがくるぜ ということになります。なんと幸せなのでしょうか、

つまり、今は農業に注目しましたが、他の産業を含めて、国でなんとかまとまっているものをぶっ壊して世界に出す、ひとつの農業政策、工業規制などがなくなり世界にひとつの市場になる。

ある地域で通貨を各国政策がばらばらのままで統一した地域がありました。
今回それがやはり無理があり各国が独自の通貨政策を取れなくなり、その通貨を脱退する国が現れるだの、応援、支援するだのともめ、この政策は失敗であったかのように見受けられるわけです。

これをアジア圏では通貨でなく産業でやろうとしているのです。
ユーロの醜態をみればこれは同じことです。

ひとつにするのは無理なのです。

それを省みられないでただ流れに向かって突き進む。
日本の政治家は今はそこまで愚かに成り下がってしまったようです。

それとも皆さんは牛丼50円のためにこの政策を応援するのでしょうか、
農家の90%の失業を歓迎するのでしょうか、
確かに日本の農家の生産性向上は必要です。
でも消費増税と同じで今やる必要があるのでしょうか、

あの米国でさえ、本格的にTPPの土台に乗ったら、農家は全てオーストラリアなどに奪われると聞きます。


追伸 4月の「我々は知的生命体?」のタイトルのブログに書きました、5月中旬ころの大きな動きがありそうだ、の件は先日確認しましたが、まだ決まってないようです。7月上旬にも動きがあるかもしれないということで、判明しましたらブログに書きます。







【クリスチャン・ラッセン来日展】